ドルチェヴィタ

キムラさん観察記。

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2009-06-07-Sun-21:57

雨と共に来た。1.

ようやくちょこっと感想書いてみようかという気になりました。
昨日友達と六本木で見て、そのあと新宿の居酒屋で熱烈ディスカッション。
(つってもアタシが一人でしゃべりまくってほぼ九十九状態)

いや~・・・・面白かった。

どういう面白さかというと、<分析意欲全開!!>になっちゃう面白さ。
シチュエーション、映像、キャラクター、ストーリーのどれをとっても具体的な説明がないじゃないですか?
これ、わざとだと思うんですけど、見る人が「ん?何これ?どういう意味?」と
一度立ち止まって考えてみるしかないような作りになってるんですよね。
その上でトラン監督は自分の結論を提示しない。
まさに、<どう見るか?何を感じるか?どう考えるか?>の全てが、見る側に委ねられている
もちろん「やだー!!気色悪い~!!」という感想で終わるのもアリだと思います。
アタシは・・・。
昨日と今日とですでに感想が変化してます。
あと何回か見たいなぁ~・・・見ればみるほど感想が変わっていくと思うんですよね。

で、現時点での感想。
<モダンな解釈の新約聖書を映像化する>という監督の試みは混沌としつつも成功したんじゃないでしょうか?
しかし、あれだけのスターをキャスティングしたのですから、もっとエンタ色を出して派手にするような、
そんな色気も欲しかった気がします。
クラインとメンジー、ドンポの三つ巴のカーチェイス部分を膨らませるとか。
クラインとハスフォードの関わりをより細かく描くことでサイコ・サスペンスの側面を強調するとか。
Shitaoの出番を多くして、ファンタジックでホラーな彩りを添えるとか。
でも監督はどれも選択しなかったわけで。
なので、作品全体としては<地味>な感じ(笑)

映像はとにかく美しく、ブルーグレイのフィルターがかかったような色彩の中の、血の赤が妙に印象に残ります。
それから、キムラさんがこの映画に出演するきっかけとなった<匂い>の感覚も。
解体された人体と腐敗防止の消毒薬の匂いが充満してるようなハスフォードのアトリエ。
ミンダナオの村の、人の生活臭と動物と腐敗しかけた諸々のかもし出すムワッとした悪臭。
ドンポの住まいの甘いエキゾチックなお香と花と、残酷な血の匂い。
香港の荒地のむせ返るような草いきれ、
そして、Shitaoの小屋の微かな血の匂いとそれを洗い清める水の匂い。
匂いと、作品全体に漂っている<痛み>の感覚とが、渾然一体となってリアルな皮膚感を醸しだしていました。

そして一番印象的で、ほとんど感動的だったのはやはり、監督が『最も美しい拓哉』と自画自賛したあのシーン。
ミンダナオのジャングルの奥の、暗く、恐らくは黴臭く、死臭のただよう生温かい洞窟の中で再生し、
動物的な呻き声を上げながら、羊水ならぬ汚水と共に転がり出てきたShitao。
蛆虫と得体の知れない蟲に取り付かれながら、この世に産みだされる苦痛の叫びをあげつつ蘇った彼。
まさに監督の言うとおり、『産道を通って再び生まれ変わった姿』に思えました。
祝福の声もなく、産湯を使わせる人もない彼を、天から静かに降ってくる生暖かいスコールが清める。
まさに神の啓示であり、おそらく彼はその瞬間に自らの背負った宿命を知ったのではないかしら。
その瞳は透き通って透明で、心も頭もまっさらで、生まれたての赤ちゃんの顔だった気がします。
あの表情を見たとき、やはり彼の天賦の美貌と、ほとんど本能的な演技(演技、なのかしら?)こそが、
監督が彼を選んだ理由であり、その直感が正しかったことを実感しました。

ほかにもいくつか美しいシーンがありましたし。
それぞれのキャラクターの位置づけをどう解釈するか(聖書的視点からも含め)、書き出せばキリがないので(笑)
今日はこれくらいにいたします。

あああ。
またShitaoに会いたい・・・・。


拍手レスです。

○○○さま。

こんばんは。
ラクして楽しめる作品ではないですけど(笑)、考えることを楽しめる映画だと思います。
捉え方も感想も人それぞれで。
でも、Shitaoのシーンは・・・キムラタクヤという人の美しさがいかに強靭か、を
改めて思い知らされた気がしました。

拍手レスです。

メイキングが見れて何よりです。
あのシーン・・・確かにヤバイ。
ご本人はそういうつもりじゃないかもしれないけど・・・(笑)
天賦の賜物としか。

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